世間では定期的に、マナーに関する論争が起きている。タイトルにある、あいさつをしない自由があるんじゃないの?とか、飲み会は業務外扱いなら行かない自由もあるんじゃないの!?はたまた、給食で「いただきます」を言うのはおかしいのでは!?等々。
これについて、お父さんの結論を伝えます。
挨拶は、しなさい。
もし納得できないなら、この下できちんと理由も伝えます。ただ、違和感がないなら無条件で挨拶をすると決めて生きて欲しいと思います。
挨拶をしない自由はあるの?
結論を言えば、これらの自由はある。にも関わらず周りから叩かれて、本気で困惑している人もいるのかもしれない。
叩く方も、しっかり理由をいうでもなく、それはおかしい!嫌だ!という気持ちや感情を元に相手を叩く人も多いので、結局分かり合えないということが多い気がする。
ただまぁ理由云々は置いておいて、挨拶をしない自由があるとしても、それに対してその人を信頼しない自由もあるからね?その怖さはしっかり認識しておいてください。挨拶をしない人に対して、例えば責任のある仕事を振ってもらえないことがあっても、それはハラスメントでもなんでもないんだから。
挨拶の裏にある意味
挨拶は、マナーと言い換えてもいい。マナーを守る人はどのような意味を周りに伝えているのか、考えてみたいと思う。だって考えてみて?理由も無いのに自分の席を老人や妊婦に譲ったりする?自分の時間を使ってわざわざエレベーターの「開」を押して他の人を先に降ろす?やってる本人も自覚はないかもしれないけれど、これにはしっかり意味があるからみんなやってるんだよ。
それは、広い意味で言えば「私はこの日本という国の一員で、周りを良くしたいと思っていますよ」というのを行動で示したのかもしれないし、狭い意味で言えば「あなたと共に何か(仕事や生活等)を行いたいと思っています。」かもしれないけれど、総じて「あなた達に害意はありません」を伝える手段である、ということだ。
その中でも挨拶は、誰にでも自分から行うことのできるマナーである、ということがとても重要だ。会ってすぐに行うこともできるし、別れ際に行うこともできる。知らない人にも比較的にタイミングに縛られずに行うことができる。
だからこそ、「基本」と言われてるんだ。やらない理由、ないだろ?
逆に、やらない場合を考えてみて欲しい。
「私はあなたに害があるかもしれませんし、無いかもしれません」と伝えているようなものだ。そんな相手を、君はどう思う?
ビジネスにおいての挨拶の必要性
ビジネスの場になると、挨拶はもう一つの側面を持つ。それは一言で言えばアピールだ。職場でのあいさつをさらに細かく言語化すると、「職場に来ました!」「帰ります」「あなたと仕事をします」「職場から離れます」等、様々な意味があるが、それに加えて重要なのが、「わたしは機会を逃しません」とアピールすることになる。
具体的に書いていく。上の方で、挨拶はマナーと言い換えられると書いた。ということは、挨拶しなくても他のマナーで同じ意味を伝えられるんじゃないの?と考えることもできるかもしれない。でも、他のマナーは使える場面が限定的だ。エレベーターに一緒に乗る時?電車で目の前に老人が来る時?割とそんな機会は多く無いはずだ。
対して挨拶は、出会った瞬間に行うことができる。なのに挨拶をしないということは、「自分は機会を選ばないとアピールできません」と伝えることと変わらない。
職場で挨拶をしなかったら、碌なことにならないのがわかるでしょう?
似たようなことで、職場の飲み会は行くべきか論争もある。もちろんプライベートな事情や相手との関係性によるところもあるが、言外の意味は変わらない。勤務時間の内外という問題はあるけど、意味と、その際の行動については認識をしておいたほうがいい。
挨拶をしないのは悪か?
最後にこの話を。挨拶をしないのは決して悪では無い、ということを伝えておきたい。
今までは挨拶をする意味を説明してきたけど、これを踏まえた上でなお挨拶が不用であれば、挨拶をしないという選択肢はありえる。
代表的なのは、ホリエモンかと思う。彼は、マナーを持って接してきた相手に対して「おれの時間を奪うな」と相手を拒絶するエピソードがある。他にも収録中にスマホを操作する等、マナーが無いかのような振る舞いをすることがあり、それに対して激昂するコメントなどが散見されることがある。
でも、今まで説明したことを元に考えてみて欲しい。ホリエモンは、今や誰かに迎合する立場ではなく周りから協力を要請される立場だ。簡単に言うと、マナーを払う必要がない立場にいる。それに対して、ホリエモン叩きをする人々は、お父さんからすれば「勝手に自分とホリエモンが対等であると誤解して文句を垂れ流す痛い人々」に見える。
重ねて言うけど、マナーが無い=悪ではないんだ。
これらのことを念頭に、自身がどのように振る舞い、また相手とどのように付き合っていくべきか、今一度考えてみて欲しい。